第15回LSIデザインコンテスト・イン沖縄  設計仕様書 - 3-3

3-3. Radix-2アルゴリズム

3. Radix-2アルゴリズム

Radix-2アルゴリズムおよびバタフライ演算について述べる。 前章の、X(k) のフーリエ変換の結果を以下に示す。

Equation 2.9
(2.9)
Equation 2.10
(2.10)
Equation 2.11
(2.11)
Equation 2.12
(2.12)

これらの式を偶奇で分けてシグマでまとめると、(3.1)式のようになる。

Equation 3.1
(3.1)

このように1つのFFTはNの偶奇で分けて2つのFFTに分割することができる。

Equation 3.2
(3.2)

N が2の累乗であれば、その分割後のFFTもさらに分割できるため、最終的にいくつかの N=2 のFFT(バタフライ演算)まで分割できる。 これをRadix-2アルゴリズムという。Radix-2アルゴリズムにおいては、基本的には複素加減算だけで行えるため計算量を節約できる。

バタフライ演算を行う回路を表したものが、図1のバタフライ演算回路である。

Figure 1

図1:  バタフライ演算回路

N=4 のときの離散フーリエ係数の計算フローを図示すると図2ようになる.

なお、矢印の下の -1 は減算、線の上部の回転因子は乗算を表している。

Figure 2

図2:  Radix-2アルゴリズムによる4点FFTの概念図

図に従って計算した結果は Symbol 1 を用いると、(3.3), (3.4), (3.5), (3.6)式となり、DFTでの結果と等しいことが確認できる。

Equation 3.3
(3.3)
Equation 3.4
(3.4)
Equation 3.5
(3.5)
Equation 3.6
(3.6)